乳腺
検査項目 | 検査の説明 |
超音波検査 (エコー) |
比較的若い人や、乳房の小さい人に有効な検査です。 妊娠中や授乳中でも検査が可能です。 |
マンモグラフィー |
専用のX線装置を使って、乳房を圧迫し薄く延ばして撮影します。 石灰化やしこりなどを診断します。 |
●主な乳腺超音波所見について
乳腺超音波検査は比較的若い方や、乳房の小さい方に向いている検査です。
乳房の大きい方や40代以降の方はマンモグラフィーとの併用検査が望ましいです。
妊娠中・授乳中は乳腺自体が厚くなるため、病変がわかりづらい事があります。
乳腺症 30-40歳代にみられ、病気というより乳腺に生じる変化の総称です。 女性ホルモンの生理的変化に関連していて、乳房に痛みが出たり、しこりのようなものが触れたりする事もあります。 乳腺症ががんになる事はありませんが、がんとの鑑別が難しい時もあるため、経過観察が必要な場合があります。 |
乳腺のう胞 乳腺から分泌された液体が乳管内にたまり袋状になった良性の腫瘤です。 閉経前の方に多く、多数できる事もありますが、基本的には問題ありません。 |
乳腺線維腺腫 比較的若い人によくみられる良性の腫瘤です。 触診では硬くて丸く、コリコリとしたしこりである事が特徴です。 通常小さな物では精査の必要はありませんが、大きい、形がいびつ、急に大きくなった等の場合はがんとの鑑別が必要で、針生検など精密検査を行います。 |
乳管内乳頭腫 乳管内に細胞が乳頭状に増殖している状態で、良性の腫瘤です。 乳頭からの異常分泌が症状としてみられる事もあります。
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●主なマンモグラフィー所見について
マンモグラフィーは主に40歳以降の方に勧められます。
乳腺の厚い方や脂肪の少ない方は乳腺超音波検査との併用検査が望ましいと考えられています。
妊娠中の方は被ばくがあるため、行いません。授乳中の方は乳腺が厚くなっているため、超音波検査の方が向いています。
石灰化 良性と悪性があり、石灰化の形と分布から鑑別を行います。 良性の石灰化は乳腺症でみられる事が多く問題ありません。 悪性との鑑別が必要な場合、超音波検査や針生検による精密検査を行います。 経過観察が必要な石灰化についてはマンモグラフィーを継続してお受けください。 |
構築の乱れ 乳腺の中のゆがみで、乳がんが隠れていることがあるため、精密検査が必要です。 |
腫瘤(しこり) 白い影で写ります。腫瘤(しこり)の形や濃度で良性・悪性を判断します。 鑑別が困難な場合、超音波検査による二次精査が必要です。 |
局所的非対称性陰影 乳腺の片方だけにみられる、部分的に濃い陰影です。 病変が隠れている事があるため、精密検査が必要になる事があります。 |