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超音波

2022.11.24
検査項目 検査の説明
上腹部超音波

肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓・腹部大動脈などを調べる検査です。

消化管のガスや皮下脂肪により検査範囲に限界があります。

頸動脈超音波 頸動脈の血管壁の厚さやプラークの有無により動脈硬化の程度を診断します。

 

●主な腹部エコー所見について

脂肪肝

下記「脂肪肝について」を参照してください。

肝血管腫

血管を主体とする肝臓の代表的な良性腫瘤です。

但し、サイズが大きい場合や悪性との鑑別が必要な場合は精密検査となる場合があります。

胆のう結石

胆嚢内に形成された結石の事です。

症状がない場合は経過観察してください。

胆のう腺筋腫症

胆嚢の壁が全体あるいは限局的に肥厚する良性疾患です。

経過観察が必要です。

胆のうポリープ

胆嚢の内側にできる隆起性病変です。

5㎜未満の場合は問題ありません。

5㎜以上10㎜未満の場合、経過観察してください。

10㎜を超える場合は精密検査の対象となります。

膵管拡張

膵液が流れる管を膵管といいますが、膵石や腫瘤があると、この流れが妨げられて膵管が太くなります。

太くなっている原因を調べる為に精密検査が必要となる事があります。

膵のう胞

のう胞とは液体の入った袋状のものです。

膵のう胞の場合、悪性所見との鑑別が難しい場合があり、経過観察や精密検査の必要があります。

肝のう胞、腎のう胞

肝臓又は腎臓にできた液体の袋です。

良性所見であり特別な場合を除き問題ありません。

腎結石

腎臓にできた結石です。症状が無い場合は経過観察してください。

腰痛や腹痛などの症状が出た場合は内科または泌尿器科を受診ください。

腎石灰化

腎臓にカルシウムが沈着した状態です。

良性所見であり放置しても差し支えありません。

腎血管筋脂肪腫

血管・筋・脂肪から構成される腎臓の良性腫瘤で、基本的には経過観察です。

*腹部超音波検査は、腸管ガスや皮下脂肪により検査範囲には限りがあります。

 

●脂肪肝について

脂肪肝は肝臓に脂肪が蓄積された状態です。主な原因は過食、肥満、過多なアルコール摂取、運動不足などです。

従来、脂肪肝は良性の疾患と考えられてきましたが、近年、脂肪肝の1~2割が予後不良なNASH(非アルコール性肝炎)に進行する事が明らかになってきました。

多くは、肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症等の生活習慣病を合併し、2~3割が10年で肝硬変や肝がんに進展すると言われています。NASHの発症にはインスリン抵抗性や酸化ストレスが関与していると考えられています。

脂肪肝の改善には生活習慣の改善が必要です。動物性脂肪や糖質の摂取を控え、バランスの良い食事を規則的にとりましょう。

適度なダイエットと運動も大切です。脂肪肝は症状がないまま進行する事が多いため、定期的な超音波による経過観察をお勧めします。